こんにちは!ムビ8管理人のアイランドです!
本日は『名も無き世界のエンドロール』の感想をご紹介いたします!
本文にはネタバレを含みますのでご注意を!
まずは公式の予告編をご覧ください!
作品情報
監督:佐藤祐市
原作:行成薫
脚本:西条みつとし
劇場公開日:2021年1月29日
キャスト:
キダ・岩田剛典
マコト・新田真剣佑
リサ・中村アン 他
簡単なあらすじ
何よりも強い絆で結ばれた幼馴染みのキダとマコト。2人は10年もの歳月をかけて、表と裏それぞれの社会でのしあがり、住む世界の違うある女性に近づき、プロポーズをしようとしていた。だが、実はそれは、日本中を巻き込む“ある壮大な計画”だった—。
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映画の差す“名も無き世界”とは?
世界には、様々な意味で光の当たるところ、そうでないところがあります。
キダ、マコト、よっち達は親がおらず、時にはそれがコンプレックスとなり、様々な問題に直面してきました。この問題は、社会的に認知されていないものも多くあるのだと思います。誰も気にしない世界、見て見ぬフリをする世界、そんな意味で“名も無き世界”と表現されているのではないでしょうか。
そんな世界には、彼らだけの世界が確かに広がっているんですね。この日常を心から楽しみ、支え合ってきた3人組の小さくて大きな世界の物語です。この物語にはどんなエンドロールが待ち受けているのか―。
目的の為に別世界で成り上がる二人
キダとマコトは自動車整備工として働いていましたが、そこで一人の女性・リサと出会います。車の修理に来た彼女をマコトが口説こうとしますが、「なんであんたみたいなのと」と吐き捨てられ、相手にされませんでした。
マコトはリサを手に入れる為、突如会社を辞めて失踪。残されたキダもその後、何かの圧力によって会社が潰され、裏社会に通ずる企業へ。そこの情報網を使ってマコトと接触します。とある目的の為に二人は、それぞれの世界で成り上がることを誓い合います。
その目的とは、<よっちにプロポーズの返事を聞くこと>でした。
ラスト20分の真実とは?
この世界の終わりに、あなたの心は奪われる―。
この世界、つまりこの写真に写る三人の小さな世界の終わりです。笑顔で今後もつるんで、忘れることは決して無かった三人の世界は突如崩壊します。
クリスマスの夜。キダとマコトはよっちへの<プロポーズ大作戦>の真っ只中でした。キダはサンタの服を着て、マコトのプロポーズを彩るはずでした。よっちの「冬に花火を見たい」という願いのために。しかしそれは叶いませんでした。よっちは道中でひき逃げ事故に会い、この世を去ってしまったのです。
このニュースはどこにも報道されず、不信感を抱いていました。その事件の二か月後、バンパーを損傷した高級車に乗ったリサが店にやってきます。「犬を轢いちゃったのよ、お金はいくらでも出すから直してほしい」彼女は政治家の娘であり、トップモデルでありながら、無免許で事故を起こし、公にしたくない為に、マコトたちの整備所に来たといいます。この時、よっちが事故で亡くなった時に見つけたライトの破片を持っていたマコトは、リサの車に当てはめ、リサが轢き逃げの犯人だと察します。リサが轢いた犬とは、よっちのことだったのです。
ここから物語は加速していきます。
マコトとキダの目的は“復讐”ではなく、“よっちの返事を聞くため”でした。
<プロポーズ大作戦>の続きを決行するため、日の当たらない世界から、ワイン会社の社長として成り上がり、リサと同格にまでなるマコト。キダは裏の社会から、リサの婚約者を脅すなどしてサポートしてきました。
そしてクリスマスの夜。二人は<プロポーズ大作戦>を決行します。
マコトは小型カメラでリサとの会話を配信。キダはその現場の近くで行われるリサが出演予定のイベント会場をジャックし、会場でマコトの生配信を流します。観客は公開プロポーズだと勘違いし、その配信を動画に収めようとする者もいました。しかしそこで明らかになるリサの過去の行為に、一同は言葉を失います。よっちを轢いたこと、父親が権力で握り潰したことを自白したのです。マコトは“よっちの返事を聞くため”、キダが手配した爆弾を使い、冬の夜空に花火を演出しようとします。復讐ではなく、マコトも自殺するつもりだと察したキダは、マコトを止めるためにホテルの一室へ駆け込みますが、そこにはコーラ缶が。(コーラは三人が小さな頃から悪ふざけのドッキリで使用していたものです。)次の瞬間、マコトとリサのいた部屋は爆発します。過去のよっちの事件が明るみになり、リサの父親の議員は失墜。三人の名も無き世界にも終わりが訪れ、エンドロールへ―。
まとめ
この映画をまとめると
- 日の当たらない、小さくて大きな名も無き世界
- “復讐”の為ではなく“友情”の為に辿り着く悲劇
- ラスト20分に繋がる壮大な回想シーン
上記のような感じでしたね!こういう映画をよく見る方には、予想通りの展開で物足りなかったかも?ラスト20分間に急展開!というよりは、わかりやすい伏線が多く、初心者にも優しい印象を受けました。
物語は、仲良しでずっと一緒だと思っていた三人に突如起こる悲劇から始まり、最後に待ち受ける運命は残酷なものを感じました。幸せになれたはずなのに、そこから何かが狂い、社長に成り上がるマコトと裏社会に下るキダにも狂気的なものを感じましたね。愛する者の為に死を選ぶなんてロマンチックにも思えますが、これは受け手次第で感じるものも変わってくるのではないでしょうか。ここまでさせてしまうきっかけが誰にでもあるんですかね。
物語自体は共感できるものもありましたし、伏線回収の爽快さ、中村アンの怪演など、見どころ充分でした。個人的にはラスト20分の展開が割と初期で読めてしまったのですが、総じて楽しめる、そんな作品です!
※ただエンドロール後に続編はdTVでといった広告を入れてくるのはナシだと思いました!(笑) 余韻がぶち壊しです(笑)
お時間ある方は続編も是非ご覧ください!それではまた~!